「異文化理解力」を読んだので感想を書きます。

http://www.eijipress.co.jp/book/book.php?epcode=2208

異文化理解力|書籍|英治出版

海外で働く人、外国人と仕事をする人にとって実は「語学」よりも「マナー」よりも大切なこと。中国企業との交渉、アメリカ人上司への提案、多国籍チームのリーダーシップ…なぜいままでのやり方が通用しない? どうしてトラブルばかりが起きる?これからのビジネス成功の鍵は、「異文化を理解する力」。...

2022年1月から多国籍チームに異動したのをきっかけに読み始めました。

  • コミュニケーション(ローコンテキストかハイコンテキストか)
  • ネガティブフィードバック(直接的か間接的か)
  • 説得(原理優先か応用優先か)
  • リード(平等主義的か階層主義的か)
  • 決断(合意志向かトップダウン式か)
  • 信頼(タスクベースか関係ベースか)
  • 見解の相違(対立型か対立回避型か)
  • スケジューリング(直接的な時間か柔軟な時間か)

以上の8つの観点について、国別に傾向がまとめられた本です。

ただ、基本的には筆者の経験や筆者のセミナーに参加した会社の重役の経験を基に執筆されており、各国の傾向について統計的に検証されているわけではないようです(引用の数も非常に少ない)。 例として記載されている日本人の振る舞いも「ホンマ?」と言いたくなるようなものもあり、全体的に話半分で読んでおいたほうがよいかもしれません。

本の中でも何回か書かれていますが、まず自身の振る舞いを自覚しないと振る舞いを調整することはできないので、自国の人間の振る舞い方の傾向について自覚するには良い本だと思いました。 また、この本に記載されているからといって例えば「この人はアメリカ出身だからネガティブ・フィードバックは遠回しに言うはず」と決めつけてしまうのは良くないと思いますが、「ネガティブなフィードバックを遠回しに言うかもしれない」という予備知識を得るには非常に有用だと思います。